ついにGMOのASIC「GMO miner B2」が販売開始!日本の技術が勢力図を塗り替えるか!?

2018年6月6日にGMOのASIC「GMO miner B2」が販売開始されました。

 GMOインターネット株式会社は6月5日、翌6日より販売を開始する自社開発の高性能仮想通貨マイニングコンピューター「GMOマイナー B2」に関する記者会見を開催した。かねてより発表があった「GMOマイナー B2」について、性能や価格、販売方法などの詳細を明らかにした。価格は1,999ドル(USドル)で、支払いはドルのほ...

日本企業が本気で開発した「世界トップ性能」のASIC、世界中から注目されているようです。

私も興味津津でまとめてみました。

概要

製品名: GMO miner B2

アルゴリズム: SHA256(ビットコイン、ビットコインキャッシュ等)

ハッシュレート: 24TH/s(電圧200V使用時)

消費電力: 1,950W

価格: 1,999USドル(2,200W電源ユニット込み、バッチ毎に変動あり)

24TH/s! かなりモンスターなスペックです。

これは電圧200V使用時のレートで、日本の100Vだと下がるようです。

既存コンセントの200V化は電気屋さんに依頼すれば簡単なので、絶対200Vで24TH/sをゲットすべきです。

どちみち消費電力が2,000W近いので100Vではデュアル電源にしない限り危険すぎて無理ですね。

デュアル電源用に新たな電源を追加購入するよりも、素直に電気屋さんに200V化してもらったほうがシンプルだし、おそらく安く済みます。

私のANTMINER S9はデュアル電源にしていて、1つの電源はハッシュボード2枚、もうひとつはハッシュボード1枚とコントローラ電源という振り分け方をしています。

そのハッシュボード2枚用電源の消費電力が約1,000Wで、ボード2枚の合計ハッシュレートが9TH/sです。

つまりANTMINER S9は1,000Wあたり9TH/sの性能です。

対してGMO miner B2は約2,000Wで24TH/sなので、1,000Wあたり12TH/sになります。

ANTMINER S9にくらべ約1.3倍効率の良いマシンです。

ANTMINER S9を2台買うならGMO miner B2を1台買う方が費用対効果が高いです。

専用電源込みというのも親切です。

外観

外観はBITMAINのANTMINERシリーズとほぼ同じです。

アルミ躯体の前後に吸排気のファンが装着されていて、上面前部にコントローラがあり、上面後部には3枚あるハッシュボードのコネクタ部が露出しています。

マイニングASICは突き詰めるとこの形に落ち着くのかもしれません。

購入方法

販売はGMOのスイス法人「GMO-Z.com Switzerland AG」によるオンライン販売となります。

「Z.com」はGMOインターネットグループの海外戦略における統一ブランド(グローバル・ブランド)です。

支払いはUSドル、ビットコイン、ビットコインキャッシュの3種類です。

予約制の注文となり、バッチ1の注文期限が6月11日12時まで(日本時間)で注文が多い場合には抽選となるようです。

抽選結果の発表が同日6月11日18時(日本時間)です。

発送は2018年10月より順次発送です。

ちょっと遅いなー。

仮想通貨業界の状況変化は早いですから。

その後、バッチ2、バッチ3と毎月発売されます。

価格変動制で毎月発売時に価格が発表されます。

最新技術の7nmチップ

このGMO miner B2で特筆すべき点は、最新技術の7nm(ナノメートル)プロセスのチップを自社開発し採用していることです。

半導体は性能が同じならそのプロセスが細くなればなるほど、高速化・省電力化が可能となります。

GMO miner B2の省電力が実現できたのはこのチップのおかげですね。

ちなみにANTMINER S9のチップは16nmです。

インテルのCPUで最上位の「Intel Core i9」は14nmが、GPUマイニングでもお馴染みNVIDIA最上位「TITAN V」で12nmです。

便利な機能

デイジーチェーン接続

GMO miner B2のコントローラ部にはLANポートが2個あります。

1つのネットワークで数珠つなぎに接続するデイジーチェーンができます。

そのために入力と出力の2系統が装備されています。

GMO miner B2では最大32台まで接続可能です。

この機能によりネットワーク構築にかかる費用を抑えることができます。

個人にはあまり必要ないかもしれません。私の場合はハブ1個でまかなえています。

大規模マイニングではかなり費用を押さえられそうです。

温度センサーでオーバーヒート防止

温度センサーが内蔵されており、高温になるとハッシュパワーを自動調整してオーバーヒートを防止します。

ANTMINERだとオーバーヒートしたらマイニングを停止するだけなので気が付かなかった時間は機会損失になっていました。

その他の機能

  • 遠隔地からのオンライン監視機能
  • ソフトウェアのオンラインアップデート
  • 盗難防止のオンライン検知機能
  • GMOプールの利用
  • 180日間保証

しかし、報酬が・・・

例によってNiceHashさんで計算してみます。

2018年6月7日現在の試算です。(1BTC=846,367円)

1日の報酬ですが、なんと59円のマイナス…

試算時のレートが1BTC=846,367.47円。

昨今の採掘難易度(ディフィカリティ)上昇で1BTCが84万円あってもマイナスです。

損益分岐点も随分と上昇しました。

電気代を1kWh=24円で試算していますが、これが22円だと1日33円ほどプラスになります。

最近つくづく感じますが、ビットコインマイニングは日本で普通の生活をしていて「即利益を得たい人」には向かないですね。

日本国内でも電気代がかからない、または安く済むなどの環境が必要なようです。

GMOもマイニングは日本国内ではなく欧州でやってますからね。

日本国内でのマイニングは効率的ではないのでしょうね。

余談ですがDMMは日本国内でマイニングをしているようです。

現状では報酬と電気代がほぼプラマイゼロなので、今後のBTC価格上昇を期待して今は電気代でBTC積立をしていると考えましょう。

元本割れリスクのある「アグレッシブ」積立ですけどね。その分利回りが良くなる可能性も大きいです。

まとめ

いずれにしてもBTCマイナーとしては「世界トップ性能」であることは間違いありません。

7nmチップの耐久性がどうかの不安はありますが、これから参入しようとしている人は買いで良いのではないでしょうか?

サポートが日本語対応なのも安心材料です。

GMO発表の記事では「世界中から問い合わせが来ている」とありますので、注目度も高いです。

納期が遅いのが気になるところです。

このGMO miner B2が世に出回ればBTCマイナーの世代交代が起こるかもしれません。

BITMAINも対抗してNewマシンを投入してくるかもしれないし。

採掘難易度は上昇し、総ハッシュレートが上がるのでANTMINER S9では利益が出せず「終了のお知らせ」が現実になるかもしれません。

その前にS9売っちゃおうかな。

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